2012年 12月 10日
【私のDV ~気付きと変化~】平安な生活に戻れる様にとの願いから、手記に頂きましたので紹介します。
この人は、結婚当初から、暴言と殴る・蹴るを繰り返し、お金も渡さないで、
酒やギャンブルを繰り返してのDV生活をしてました。
(以下原文・本人の了解を得てます)
【私のDV~気付きと変化~】
結婚してから私はDVをするようになりました。
身体的、精神的、経済的暴力をしていましたが、
喧嘩の原因は些細な事で時には妻が原因である事もあったので
殴られたりしても仕方の無いことだと思い込み、
10年間DVと、その間にある優しさの中で妻は生活してきました。
しかし度を越えエスカレートしていく暴力の中である日、
限界を迎え家を出ました。
子供に会いたかった私はインターネットでDVを調べ、
すぐに自分がDVであることを認識しました。
認めただけでは子供に会わす事はできないと言われたので
STEPによるDV加害者更生プログラムに通う事を決断しました。
毎週グループワークなどに参加し、
DVによってでしか人間関係を構築できなかった私が、
本来あるべき良い人間関係の築き方を学びました。
特にグループワークではお互いに自分のした事や考え方などを話し合い時には
自分を見ている様であったり、人からいいものを学べたりして
非常に有意義な時間となっています。
妻が嫌だと思うことはしなくなり妻がDVの生活の中で身についた習慣や
不安を取り除くように配慮しています。
全てSTEPのワークの中で学んできた結果です。
その結果、子供も私の変化に気付き
家族一緒に暮らしたいと言ってくれるようになりました。
その後妻が家に戻りました。
まだまだこれから再生途中の夫婦ですが暴力はゼロになり、
今ではDVの枠を越え、より良い人間関係を築く為の人間性や
心のあり方の重要性を学ばせて頂いております。
世間ではDVは治らない、というのが通説になっていますが
人は何事もまず自分が気付き学べば変わるのだと思います。
それはDVも同じです。
DVといわれるものをしてしまった本人がDVだと心の底から気付き学べば
変化が現れるのではないでしょうか。
私達もその事を忘れないようにこれからもSTEPに通い続け、
家族がずっといい関係でいられるようにお互い学び続けていくのだと思います。
【妻から】
主人がSTEPに通うようになってから変化は割とすぐに現れましたが
DVが治った事例などどこを探しても皆無でしたので
最初は信用しておりませんでしたが、
彼の自分がした事の重大さを受け止め私の心のケアに専念してくれました。
彼にとっては思い出したくもない、過去の事であったと思いますが、
私が受けたDVのひとつひとつを全部、もう一度話してもらい
謝罪させて欲しいと言ってくれ、
私は自分が傷付き、うやむやにされた過去の事を全て話しました。
それはまるで傷付いたまま置いてけぼりにされた私を、
正しい場所へ戻してあげたような感覚でした。
STEPで彼はたくさんの事を学び忠実に実践しています。
私も月に一度妻が集う会に参加させて頂き学ばせて頂いています。
自分の心の回復と人間関係のあり方について学ぶ大切な場所です。
by npo-step
| 2012-12-10 18:38
| 参加者・体験談、ほか