カテゴリ:  参加者・体験談、ほか( 32 )

ステップのDV加害者更生プログラムに通い続けておられるMさんから、52週終えての体験談を寄稿して下さいましたので、原文のまま御紹介します。

  ステッププログラム体験談
52週を終えて、自分の体験談を通しての今の心境を伝えさせていただきます。         

プログラムを受ける以前の私は、妻と別居状態にあり、夫婦で話し合いながら良い方向に向かっていきたいという思いの中で、しかし、2度による浮気に対して100%自分が悪いという気持ちからくる諦めと無力感、DVにおいては、自分はDVをしているという自覚のないままの、どうにもならない状態でした。
その私の背中を押してくれたのは、こんな私にでも手を差し伸べてくれた被害者である妻の言葉でした。                                         「私(妻)の事、子供の事、家族の事、自分の事を考え、自分が信頼を回復したいのであれば、ステップに行ってほしい。」とメールをくれた妻の勧めでした。
しかも、『努力してほしい、私も努力します。』とまで記してくれたのです。今思えば、二度の浮気による裏切りとDVという卑劣な行為をしてきた私に対して、被害者である妻の、私にはもったいない尊厳ある言葉でした。               
それでも当初は、長年培ってきた自己中心的な考えやお山の大将・殿様的な相手を見下したような言動で、妻はもちろん、ステップにて栗原さんご夫婦やスタッフさん達と接し、大変に失礼な気分を害する思いをさせてしまったことは言うまでもありません。深く反省しています。

こうしてプログラムへと入っていったのですが、思い返せば、常に妻の言動が、私の今に至る変化の大いなる手助けとなってくれました。
ステップでの夫婦面談をセッティングしてもらい話し合った時の妻の痩せた身体と恐怖に震え凍りついた顔、一生胸に刻んで生きていきます。
妻の言葉に精一杯こたえようと余裕のない自分の代わりに栗原さん夫婦が妻に言ってくれた労いの言葉、
「辛いなか、よくぞ来てくれましたね。さぞかし大変なことでしたでしょう。」と。
本当に暖かく思いやりにあふれた言葉でした。     
今にして思えば、このような人として大切な、相手を想いやり尊重していく心が、妻を、周りの人の心を、穏やかに安心に幸せにしていく世界を創る源だと思います。そして、このような心を持った人たちのプログラムだからこそ、私に変化を齎せてくれたのだと感謝しています。

DVが被害者に与えるダメージは、加害者には到底理解の出来る事ではないと思います。だからといって、そのままで良いわけがありません。加害者は、被害者の受けた心の傷を思い、知る、思い続け知り続け理解し続け、被害者の傷を癒していく責任と義務があると気づかせてもらいました。
ステップでの学びで、人にはそれぞれに上質世界(願望)があり、これを認め理解し尊重する。全ては自分が選択してきた行動である。起こりうる全ての現象・原因は、選択してきた自分に100%ある。
全行動の思考と行為を、人間関係を良くする7つの習慣を使い変えることにより、怒り・DV行動をしない人へと変化していく。この学びを実践し気づき、また実践を繰り返しながら、加害者同士気づき合い、ステップでの栗原さん以下スタッフの、加害者を変われない人としてではなく変われる人として尊重し信頼してくれる気持ちや心に助けられ、出来る事から勇気をもって意識し実行し習慣化していく事をやり続けています。 
この私の意識と気づき、実行しようとする勇気と行動は、被害者にしてしまった妻への謝罪の心と、妻に幸せになって欲しいという願いが原動力となっています。
妻には謝罪と感謝の心でいっぱいです。  

こうして52週にわたり、学び気づき実践していく中で、本当に、過去の自分を知り反省し、相手を知ろうとするようになりました。この反省が非常に大きな意義があると感じています。反省を通して過去の自分を知り理解することが、変化していく自分の大きな要因となりました。己を知らずして、変化なしです。
自己中心的な考えから、先ずは相手の事を最優先に考える、自分の周りの全ての人が幸せになるにはで考え言動に移していく、自分が、周りの人を楽しく穏やかで温かくホッとしてもらえるような存在になりたい。その為にはどうしたらそうなれるのかで実践してきました。そうすると、不思議なことに、怒る暇がないのです。自然と、怒りは出なくなっていくのです。

しかし、この私の変化が私の目的ではありません。
私の目的は、被害者の妻が、心の傷を癒し立ち直り幸せになってくれる事です。
変化した自分が、少しでも妻の助けとなり、勇気づけとなり、頑張れる力となり、傷を癒し幸せへと向かえるように、妻の幸せが最優先に実現したときに初めて、私は更生したかと思えるのではないかと思います。

妻の生きる指針である、
『相手を尊重し、自らをよく省みる』
私もこの言葉を生きる指針として、ステップさんにお世話になりながら学び続けていきます。尊敬する妻に少しでも追いつきたいのです。
まだまだの自分で、どうしようもない自分で、それでも努力していこうと、
志して生きていきます。             
by npo-step | 2015-12-01 22:31 |   参加者・体験談、ほか

ステップで行っている「DV加害者更生プログラム」を1年間52週通い続けたT.Tさんから感想文を頂きましたので原文のまま紹介します。

 『DV加害者としての生涯の学び』
私がStepに出逢う事が出来た切っ掛けは、妻が娘を連れて家を出て、別居が始まってから丁度1ヵ月が過ぎた日の、義理の父からの一言でした。

別居が始まる数日前、私は妻からの勧めもあって、1歳半を過ぎた娘と、週末には初めて二人切りで、何時ものお散歩コースよりも少し遠くまで電車にでも乗ってお出掛けをしよう、そんな予定を入れ、その日を楽しみに過ごしていました。そして週末の終業時刻を過ぎてからは、頭の中は翌日の楽しみで膨れ上がりながら、抑え切れない程の想いで家路を急ぎました。しかし家に帰ると灯は点いておらず、暖かく賑やかだった部屋の中は静まり還り、部屋の中を見渡すと、持って出掛けるには大変ではないかと思うような物が消え、出掛けているにしては帰りも遅過ぎるのではと、翌日の楽しみで膨れ上がっていた頭の中は真っ白になりながらも、今でも私は薄暗く冷え切った空気と音のない部屋に加え、妙な孤独感を覚えています。
直ぐさま私は妻の携帯に電話を掛けましたが、そこで妻の口から出て来た言葉は、『離婚』と『暴力』。中でも私の脳裏に焼き付いた言葉は、『何時も自分の事を棚に上げている』、そして何より『何処に地雷があるのか知りたい、怒りのスイッチはどれなのかわからない。』、それが全てを物語っていました。

私はその後も妻に電話を掛け謝罪のメールを送り続けましたが、音信不通の状態が続き、別居が始まってから丁度1ヵ月が過ぎた日に、私は妻と娘には会えなくとも、義理の父には会って謝罪がしたいとの想いで、義理の父の帰りを駐車場で待ちました。そこで会うなり義理の父から言われた言葉は、『もっと他にやる事があるはずだろ。』の一言で、私はその瞬間から何があるんだと自分に向けて問い掛け、妻からの言葉を基に必死に探し回りました。
しかし何処に行っても何を言っても、皆、私の相談に乗ってくれ力になってくれようとしましたが、半信半疑で電話を掛けた『Step』だけは、『奥さんは何も悪くない、何て素敵な奥さんじゃないですか。』と、私ではなく妻の味方でした。
Stepは私が責め続けていた妻を守ってくれる場所、そして私が責め続けていた妻を、今度こそは私が守り続ける事が出来きる人間になる為の場所。そう信じ、面談を受け、グループワークに参加し、1年52週、52回計画のDV加害者更生プログラムを受講する事も、私がやる事の一つかも知れない、そう義理の父からの言葉を胸に、私はStepを信じて毎週通い続ける事にしました。

週に一度、StepでのDV加害者更生プログラムの2時間の半分は、選択理論心理学を用いての『学び』と、時折Stepでの学びを私生活に取り入れながら卒業されたDV加害者や、辛く苦しく悲しく寂しい気持ちを想い出して頂きながらも、DV被害者の方より貴重な体験談を聴く事が出来、もう半分の時間を、日々の生活の中でどれだけ自分がStepでの学びを活かしながら取り組み、また過去の過ちと照らし合わせ、反省や感謝をする事にどれだけ気づけたのかと『振り返り』の時間です。
選択理論を学ぶ事により、今まで私自身が無意識で取った行動でありながらも、それは私の中に存在する上質世界が基であり、それを実現する為に取り入れられた思考によって自らが選択した行為であると受け止め、誰かのせいにしたり、過去のせいにしたり、周りのせいにしたりせず、『変える事が出来ない過去と他人』に目を向ける事よりも、『変えられる事が出来る未来と自分』に焦点を合わせ、より良い人間関係を構築する為に最善の選択をし、自らの行動や発言に対し責任を持ち、今まで当たり前のように決めつけていた事や、やっていた事に対しても『執着せず』、人や物に対する依存や、支配やコントロールを基に、欲求を満たしてもらうのではなく、自分自身で自分を満たす事が出来るよう『自立する』事を学び、相手の欲求充足のお手伝いをする事を心掛け、また私自身やらず、出来ずの事に対しては、リフレーミングをして、前向きに物事を受け止め解決する事が出来るようになりました。
DV加害者からの更生されて行く卒業生のお話しは、妻に対して深く反省し心から感謝する為の色々な勉強材料となり、DV被害者の方の体験談は、妻への償いの念が一層増す想いで、妻の立場で物事を考え、妻の視点で等身大の自分を見る事が出来ました。
そして私にとっての振り返りの時間は、今まで自分自身を正当化していただけに、それまで自分とも向き合わず、何かと理由をつけ、都合が悪くなれば誰かのせいにしたり、過去のせいにしたり、周りのせいにしたりと、逃げていた自分を変える為のものだと受け止め、別居に至る原因は、暴力だけではなく、私の人生全てが間違いだったと認める事が出来ずに生きて来た結果であり、卑怯で卑劣極まりない私自身の弱さ、狡さ、醜さ、哀れさ、情けなさ、頼りなさ等の全てを放置したままの自分が招いたものであると、私は自分を曝け出す事に徹しました。
また毎日日記を書き続ける事で、妻や娘に対する反省の念や感謝の気持ち、深く掘り下げ、細かい事まで振り返ると、更に沢山の反省や感謝が湧き出て来て、私は自分でも気づく事が出来ずにいた自分を発見する事までも出来、Stepで学ぶ事は、別居期間中に妻や娘に対して私が二人の為に出来る事の一つであると信じながら、毎週学ぶ事の楽しみも実感する事が出来ました。

Stepで学び始めるまでの間、私が妻に対してどう接して来たのかと今振り返ると、切が無い程酷い事をして来てしまったと心の底から反省しています。しかし初めて妻と出逢った時の妻の素敵な笑顔、私はその笑顔を何時までも見る事が出来たら、そう願いながらも、その瞬間から、妻が笑顔でいられる事よりも、妻に笑顔でいる事を求めるだけで、妻の事を支配しコントロールし始めていた事がそもそもの原因だと思います。
高校を卒業して直ぐに主婦となり、そして娘も産まれ母親となった妻に対し、私は何処の誰にも負けないくらいの人間になってもらえたら、それが何より妻の為でもある、そう思いながら、私の歪んだ愛情表現として、妻に対する教育、躾けのつもりが、実際は虐めであったのではと受け取る以外他見つからない程、私は妻の身も心も壊し、夢や希望や幸せになる権利までも全てを奪い取ってしまっていました。
私は自分が正しいと思い込み、妻に認められた人間であると錯覚し、私の中での常識と言った基準値を作り上げ、それが『地雷』へと変化し、妻と考え方が違う時は常に妻を批判し、物事が思い通りに進まない時は妻に文句を言って責め、怒りを選択し、暴力を用いて、自分の思い通りの方向に進むように脅し、これが私達家族が幸せになる為に必要なもので、私は妻や娘の為に怒りたくもなく、暴力を振るいたくもないのにと、『怒りのスイッチ』を妻が押したと決めつけ、私は自分の手を汚してまで、妻や娘の為に誰よりも一生懸命に頑張っていると偽善者になり、妻が夫婦の関係、親子の関係、家族の関係を全てを壊そうとしている、そう想って『何時も自分の事を棚に上げ』、妻を罰し悪者にしてしまっていました。
本当は、私は間違いだらけの人間で、私は妻に認められたのではなく、こんな私でも妻は選んでくれたと感謝をし、怒りや暴力に頼る事よりも、妻に頼って良かったはずが、私は自分を貫く事が責任だと思い込んでいました。これからは妻を一人の人間として尊重し、妻の話を傾聴し、妻の気持ちを受容し、妻の努力を励まし、妻の考えを支援し、妻の事を信頼し、誰よりも尊敬する事、それが何よりも大切だと痛感しています。

今までの私は、怒る為に無駄な労力を使い果たしながらの『怒力』をして来てしまいましたが、これからは一日一日を大切に、毎日を振り返り、気づき、反省し、感謝し、償い、学び、その為の『努力』をし続けたい。『言葉遣いを変える』事で、『気遣いや心遣いが出来る』事を学ぶ事が出来た私は、私の怒った顔しか記憶にないで有ろう妻と娘に対し、何時か二人に逢える時が来たならば、私は『笑顔で挨拶』をするだけではなく、目を合わせる度に『笑顔の挨拶』もして生きたい。そして自分を変える為には、私にとっては足りない物を付け足して、いらない物を削ぎ取る等、それでは元の自分は残ったままではと感じる自分がいるだけに、だからこそ私は『自分を変える』以上に、怒りを選択し暴力を用いて妻と接していた『自分を壊す』事を目的に、より良い夫婦関係、親子関係、家族関係を再構築する為にも、新たに自分自身が生まれ変わる気持ちで、『自分を創り直す』事、それが重要ではないかと受け止めています。
しかし私は、『自分が変わったかどうかは、妻が決める事。』そう自分に言い聞かせながらの52週に渡るDV加害者更生プログラムも、53回、54回と、妻と別居が続く限り、私は卒業と言う言葉は遣わずにこれからも学び続け、例え私の間違った人生に付き合わせてしまった妻からの許しを得ても、私の間違った人生に巻き込んでしまった娘からの許しを得るまでは、私はStepを卒業せず、もし卒業する事が出来たとしても、人生全てが学びの場であり、何時でも何処でも学び続けて生きる事を心に誓い、今後も新鮮な気持ちでStepで学び続けて行くつもりです。

何より義理の父からの一言がなければ、私は怒りを選択したまま、暴力を用いて物事を解決しようとしたままの人間として生きていたか、自分とも向き合えないまま逃げる事も出来ない人生を投げ出し死んでいたかも知れません。
義理の父やStepの理事長並びにスタッフの皆様、また私同様DV加害者としてグループワークに参加され切磋琢磨し合いながら学ぶ事が出来た仲間と共に、私の人生の過ちを諭してくれたのは、この世にたった一人唯一無二の私の妻であったと感謝し、尊敬し、この場を借りて心からお礼を申し上げたいと思います。本当に、本当にありがとうございます。
また私達DV加害者が更生する為の道のりよりも、DV被害者の方が失った自尊心を取り戻し、植え付けられた恐怖心を拭い去り、克服する道のりは長く険しいものだと受け止め、私達DV加害者がその何倍も学び続ける事は、DV被害者の方に対しての償いの一つだと私は信じて生きたいです。本当に、本当にごめんなさい。 
                        T.T.
by npo-step | 2015-11-11 21:49 |   参加者・体験談、ほか

10月にステップのDV加害者更生プログラムを52週参加された方が4人おられます。その中のKさんから体験談を頂きましたので、原文のまま紹介します。

「ステップの52回の効能について」 

 ステップでのDV加害者更生プログラムを知ったのは、1年程前2度目の別居の後、妻からのメールでした。別居前、妻と子供達との関係は悪く、自宅の中で私一人が、話についていけなかったり、帰宅すると無視されていると思っていました。日々自宅に帰ると妻や家族の行動にイライラし、なんとか笑顔で接しようと考えていてもなかなか実践できずにいました。そんな時に、長男を些細なことで殴り制止に入った妻にも怪我をさせてしまい、妻や子供達を精神的な限界に追い詰めてしまった為、妻の要望で私が自宅を出る事で別居となりました。

 当時の私は、子どもが悪いことをして、それを問い詰め、嘘を言ったので叱っただけ。逆ギレした息子が親に唾を吐きかけて挑発してきて、父親として、我慢の限界に達したのでキレて殴ったのだ。ただの親子ゲンカの何が悪いのか?と正しい状況を把握できずにいました。

 「私は全く悪くないのになぜ、家を追い出されないといけないのか?」と思っていたのでした。
 その頃の私の物事の考えを振り返ると以下の様でした。
・全てを勝ち負けで考え、勝ち続ける必要が有る。
・正しい事をするべきである。
・手(暴力)を出さなけば何をしても良い。
・自分は、誰よりも優れていて正しい事をしている。
・自分に甘く他人に厳しい。
・使えない人とは付き合わず切り捨てる。
・家族に対し良き夫、良き父であると思い込む。
・毎日ギラギラ、イライラしていた。

 1年52回のステップを終えた今、その当時のことを考えると、私がしてしまった事は、20年来の妻へのDVであり、妻の注意が子供に向かっていることに対して長男への嫉妬であり、子供たちへの虐待行為でした。1度目の別居でモラハラではないかと考えたこともありましたが、妻の励ましを都合のいい解釈としてとらえ、反省もせず不倫をし、妻や子供たちを裏切りました。一旦は、怒り行動を我慢していたのですが、不倫のほとぼりが冷めたころ、再びDV行為が多くなりました。妻や子供たちは私に対し不審、不安、恐怖があり話しかけられる関係性など存在しない状況になっていたのでした。このような関係が背景にあり、長男は理不尽な父親に対し、苛立ち反抗したに過ぎなかったと今は思える様になりました。そんな長男の訴えを私は、受け入れられず、、殺人に近い暴力を用いて長男を虐待し、制止に入った妻に対し、力で振り払い手を骨折させてしまいました。さらに、育て方や考え方に対した暴言を吐きました。また次男は、そのような恐ろしい光景を見て、その後平然と翌日の準備をする父が人として、親として信じられず、精神的な虐待してしまいました。

 なぜそんな事をしたのかと今は思いますが、当時は、自分の行う事は正しいと屁理屈をつけて全て正当化していました。そして上にも書いたような良き父良き夫と思っていたのです。
 別居のきっかけと思っていた事は、すべて自分の誤った価値観が原因となっており、長男が些細な事をして嘘をついた事、これは私への警告だったと今は考えるようになりました。
 そして、都合のいい話ではありますが、今は私のしたことすべてを謝り、家族の事はどんなことがあろうと信じて疑わず、できるだけ、家族がしたいことを聞き、それを支援できるといいと考えています。子供達については、どんな事があろうと常に味方で、いつでも抱きしめてあげる心を抱こうと思っています。
 さらに私のした事は許されざる行為であり、あまりにひどいことをしたため、家族が私の変化を受け入れることがもうできないとも思っています。

 最近の私の物事の考え方は、以下のように変わってきました。
・考え方の相違が生まれても、常に引き分け、互いにwin winの関係が保てるように
 配慮をする。
・命に関わる事でなければ、違法な事でも全て受け入れる。
・手で行う事以外でも、言葉や態度で示す暴力もあるのでこれらを一切に行わない
 よう相手の気持ちに配慮する。
・自分自身は、間違いを屁理屈で正当化する、平凡な能力の人間。
・自分に甘いので、他人には自分以上に甘くする。
・僕自身の人生は、全て周りの人に支えられて成り立っている。
・以前の私は、家族の事を考えない、単なるわがままなDV夫であった。
 これからは普通の人になりたい。
・毎日、気楽に笑顔で、忙しい時でも、パワハラを受けても、まぁいいかで
 切り抜けられる。

 別居生活は続いており、家族とのやりとりもメールと手紙のみの状況ですが、仕事の面やプライベートの面などの対人関係は豊かになり、精神的なゆとりが増え、笑顔でいる時間が増えました。
 毎日自分の犯した罪を振り返り、家族の気持ちを考え、会える日が来たら私が間違えていた事が伝わるような振る舞いができる人間になりたいと考えています。そして、「私のDVは治った」と言い切れるように、死ぬまで2度とDV行為を行わない事を心に誓っています。

 書面では伝わりにくいと思いますが、自分でも不思議なくらい物事に対する考え方が変わってきました。そして、怒らなくなりました。今までは、我慢すれば怒らなくなると考えていましたが、今は、我慢すらしていません。だから、気楽に、笑顔でいられるのです。怪しい宗教などではありませんが、自分自身でも時々信じられない思いから、以前の自分の行動を思い涙が自然と流れてくることもしばしばです。

 そんなことが起こったのも全てステップに来て学んだ効能だと思っています。

 ステップでは、選択理論心理学を中心に、グループワークが行われます。個人面談も希望者にはお行っていただけますが、私の場合は、グループワーク参加前に一度行いました。あとは、毎週1回2時間のグループワークに1年間参加しました。DV加害者の多くは歪んだ価値観が原因となっていますが、価値観自体の形成は、それまでの人生でつくられて来たもので、習慣化しているものとなっています。その根底を変えるのは簡単ではないと思っています。そのため、毎週欠かさず、1年間続けて通う習慣を行う事にも大きな意味があるのだと思います。

 2時間のグループワークでは半分が「学び」の時間となり、選択理論心理学の関係や、被害者の事、プログラムを終了した加害者の体験談などを行います。
 もう半分は「振り返り」の時間として、1週間の自分自身の振り返りを行い、良かった事、悪かった事を加害者同士が腹を割って話をし、時にアドバイスを求めたり、互いにディスカッションする時間となっています。

 1年間という時間を初めは長く考えていましたが、続けていくうちに短く感じるようになりました。対人関係のことや、選択理論を学んでいる参加者同士も顔なじみになり、仲間となり、互いに良い人間関係が構築されてきますし。互いに尊重した関係であるがゆえに、「振り返り」の時間でもより良い人間関係が作られていて、互いに刺激し合い、時に慰め合い、叱咤激励されてきました。また、初回参加者から52回以上の参加者まで様々な方の振り返りを聞くことによって、過去の自分や未来の自分に気づかされたり、自らの目標や、日々の実践のヒントを得ることができます。

 週1回のステップの参加以外に重要なことは、「日々の実践」ですステップや選択理論心理学で学んだことで自分自身が出来ることを、日々の生活や対人関係の中で実践して行くのです。僕のように家族と別居や離婚が成立した方でも、会社や友人、両親、親戚など多くの場面で実践することで、自身の価値観が変わる手助けとなるのでしょう。
 このように「学び」→「日々の実践」→「振り返り」というサイクルを1週間続けて行くことでプラスのスパイラルになり、自身の変化が起こるのだと思います。
 私の場合、通い初めて3ヶ月間は妻や家族に固執し、嫌がらせをするような事をしてきました。6ヶ月くらいから自分の行動の記録を始めましたが、自分自身の変化を妻にアピールし続けていました。8ヶ月以降になりじっくり自分自身と向き合うようになり、「毎日の振り返り」と「1日の目標づくり」をはじめました。ステップに来てもすぐに変化を感じる方は多いと思いますが、「学び」→「日々の実践」→「振り返り」が習慣化して、無意識で相手の気持ちに立ち物事を考えられるような脳になるようには、多くのサイクルが必要なのだと思います。
この多くのサイクルを定着することを促せるのが、ステップの効能だと私は思います。

 単に、通い続けることも金銭的にも時間的にも大変だと思います。私が、1年間52回続けられたのは、参加者の皆様や、理事長をはじめスタッフの皆様の温かい言葉があってできたことです。そして、家族がこの場を教えてくれてくれた事、少ない生活費でも文句を言わずに、我慢してくれた事。両親が、私のこのような行為を認めてくれた事のおかげです。私に関わってくださった皆様に感謝するとともに、52回の感想とさせていただきます。
 ありがとうございました。

 そして、DV被害者の皆様悪いのは、すべて我々です。本当に申し訳ございません。不謹慎ではありますが、ステップの学びの場で私は、多くの笑い、笑顔を提供しています。それは、決してふざけているのではなく、我々が学びを続けるために必要だと思っているからです。負わせてしまった心の傷が深く、取り返しのつかないことをしてしまいましたが、私たちが変わるために、このような一見不謹慎と思える行為もお許しいただけることを祈ります。

 最後に、加害者では?とパートナーなどに指摘された方々、「自分は違う、そんな事をしていない・・・」そう思っているならば、是非一度ステップの門を叩いて下さい。私のように家族を傷つけてしまった悪人がどんな風に悩み変わろうとしているか、冷やかしに来てみてください。きっとDVや家族のことを違う目で見ることができると思います。

 まだまだ人間として未熟な私は、これからも、自分自身の学びを続けるため、継続して通わせていただきたいと思います。        (K・K)
by npo-step | 2015-10-26 21:58 |   参加者・体験談、ほか

ステップにDV加害者プログラムに通い続けたOさんから、52週を終えての感想文を頂きましたので、原文のまま紹介いたします。

 初めに、全国でも数少ない「DV加害者更生プログラム」を実施しているこの場に参加できることに感謝するとともに、栗原理事長にも感謝したいと思います。地方出身者の自分にとってステップに巡り合えたことを本当に嬉しく思います。

私は結婚当初から、20年間ずっと完全なモラハラでした。精神的DV(態度のDV)です。自分に不都合なことがあると、無視するDV、いやいや感を露骨に示すDV、相手を威圧するDV。自分の思い通りにならないと不機嫌のおうら感を表すことで、妻に対し、怒らせないように、不機嫌にならないように機嫌をとるようになる、ビクビクさせるようにしてきました。 
自分は、見かけ上は、外づらの良い人間で、会社や親戚にも優秀で完璧な人間に思われていたようです。外の人に対してはいい振りこきなのです。自分は完璧でなければならない、相手に嫌われたくない、自分の弱さを相手に見せられない人間でした。

 では、どうして最も大事な自分の妻にDVをしてしまったのか?何故大好きで恋愛して結婚した相手なのに、DVをしてしまったのか?それは結婚を機に、外とは違う中の世界(家庭)において、妻に対して自分を「王子様」のように取り扱ってくれる人と勘違いしてしまったのです。自分が常に正しいと思い込み、自分と価値観が違うとき、自分が否定されることへの恐怖感から相手を否定し、相手を認めず、自分の弱みを見せないために自分を正当化して強めていたのです。自分が悪く、謝るときもみかけ上の謝罪を行い、その場をうまく通り抜ければという気持ち(その場のとりつくろい)からの表面上の「ごめんさない」でした。自分は妻と対等の位置関係になかったのです。

 ステップでは、選択理論(思考と行為が行動と生理反応をコントロールする)と7つの良い習慣(受容する、傾聴する、支援する、信頼する、尊敬する、勇気づける、違いを交渉する)を毎週繰り返し学びます。ステップのゴールは怒り行動がなくなるだけではなく「相手を尊重」することです。更に「過去と他人は変えることはできない、未来と自分は変えることができる」ことも学びます。「相手に共感」する重要性も学びます。

 最初の数週間は、頭では理解できるもののなかなか身に入らず、理想論と現実との間でもどかしさを感じていました。しかし毎週通い続け、ロールプレイングを絡めながら繰り返し実践していくうちに、序々に少しずつ選択理論の考え方を自分の日常の行動に当てはめて、考えていけるようになりました。そして半年を過ぎたあたりから、自分と価値観が違う行為があった場面においても、どうして相手はこのような行為をとったのかを、相手に共感した上で思考と行為を変えることができるようになってきました。栗原理事長の辛抱強い指導のおかげだと感謝しております。
  
 自分はここで52回の学習を行いましたが、あくまでも通過点に過ぎず、これからも継続してステップに通い、更に選択理論を自分のものにしていきたいと思います。自分がどれほど変わったかは相手が感じることなので自分にはわかりませんが、自分の人生においてステップに出会えたことで、これまでの自分からの脱却のチャンスをもらえたことに感謝しています。 
                                O・H



  
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by npo-step | 2015-10-18 19:27 |   参加者・体験談、ほか

ステップのDV加害者更生プログラムに52週通い続けた Sさんから「私にとってのステップ」と題した手記を頂きましたので、原文のまま紹介します。
  
ステップに通うことは不名誉なこと
ステップで学ぶことは名誉なこと

DV加害者としてステップに通うことになったのは、どんな理由があるにせよ、大変不名誉なことです。なぜなら自分にとって大切な人たちを傷つけてしまった結果、そのようになったからです。
ステップは、DV加害者から妻を尊重できる人間へと、自分を変化させるサポートをしてくれる場所であり、大切な人たちを失った悲しみを、参加者同士が傷をなめ合う場所でも現実逃避する場所でもありません。それにはまず、DVという過去の自分の過ちに対して真摯に向き合い、反省することが不可欠となります。
自分を変化させるには、言い訳や愚痴は必要ないのです。

私がステップに通うことになった理由も大変不名誉なことでした。結婚19年目のある日、妻と子供たちは家を出たまま戻りませんでした。原因は長年に渡る私のDVでした。
私は妻や子供たちに対する支配欲が強いばかりか、自分の都合を最優先にして生きてきました。子育て、家事、そのほとんどを妻に任せきりで、夫は生活費さえ入れれば良いと考えていたのです。
しかし、妻は子供の成長と共に精神的に強くなり、生活費を入れること以外の役割も私に求めるようになりました。それでも私は何も変わらなかったため、絶えず夫婦喧嘩が起きるようになりました。夫婦喧嘩では私は自分の主張だけを通すために、妻を罵倒したり、発言を軽んじて馬鹿にするなど、一方的に言葉のDVを浴びせかけました。そこには妻を尊重する気持ちなど微塵もなく、私は夫婦喧嘩に勝ち、妻を屈服させることしか考えていませんでした。
そのような歪んだ夫婦関係で円満な家庭など築けるわけもなく、その先に待っている結果も予想できましたが、私は自分を変えようとはしませんでした。ちっぽけなプライドがそれを許さなかったのです。
やがて予想どおり、 妻と子供たちは私から離れて行き、私には人生最大の後悔だけが残りました。
そんな私を救ってくれたのが、ステップだったのです。

ステップでは、"3つのステップ"で自分を変化させていきます。
ファーストステップは、DVという過去の自分の過ちに対して真摯に向き合い、反省することです。セカンドステップは自分に生じる怒りの要因を突き止め、それをリフレーミング(物事に対する視点をポジティブに変える)によって、コントロールできるようになることです。サードステップは、大切なパートナーである妻を尊重できるようになることです。
ここまでが、"3つのステップ"となりますが、実は最後にフォースステップがあると私は考えています。ステップで自分を変化させることは、同時に人格をも高めることになり、やがて妻に限らずあらゆる人も尊重できるようになります。さらにそこから実りある人間関係が築ければ、職場に活気をもたらしたり、周囲から頼られる人へとさらに変化できるかも知れません。
「人を尊重する」という基本的なことを充分理解していない人よりも、"3つのステップ"を学んだ人の方が、それができる可能性が高いと私は考えます。ですから、ステップで学ぶことは名誉なことなのです。

最後に、ステップに通うことを検討している方に、卒業生の一人としてお伝えしたいことがあります。
ステップに通うことを決めたら、決して漠然と通わないでください。それではいつまでたっても不名誉なままです。しかし、「妻を尊重するために自分を変える」という強い意志と明確な目標を持ち続ければ、きっとステップで学ぶことは名誉なことだと気づくはずです。
学びの場では、栗原理事長やスタッフ、そして他の参加者の発言に注意深く耳を傾けてください。なぜなら自分の価値観が変わるだけではなく、今後の人生を大きく左右する金言が得られるかも知れないからです。一方で、自分の考えや過去の過ちも嘘偽り無くさらけ出してください。逆にそれらが他の参加者の光明となることもあるからです。参加者同士で学び合うことができることも、ステップの素晴らしい点の1つなのです。
また、自分を変化させるには必ず痛みが伴います。これは誰もが避けては通れない道です。時には家族を失った喪失感や孤独感にもがき苦しみ、時には同じ失敗を何度も繰り返す自分自身の不甲斐なさに苛立ちを感じることもあるでしょう。しかし、自分を変化させるには、それらを乗り越えて、螺旋階段のようにゆっくりと小さな成功体験をひとつひとつ積み重ねて行くしかないのです。
もちろん、私自身も気を抜くことなくさらに変化していきたいと思いますし、少しずつ会えるようになった妻や子供たちに、一生掛けて償いもしていく覚悟です。

ステップに通うことは不名誉なこと
ステップで学ぶことは名誉なこと

初心を忘れずに、今後もこの言葉を胸に刻みながら、大切な家族と一緒に暮らすことを目標に努力して参りたいと思います。

最後になりますが、私を導いてくれた栗原理事長とスタッフの皆さま、励ましてくれた参加者の皆さま、本当にありがとうございました。
                        ステップ終了生 S

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by npo-step | 2015-08-28 22:20 |   参加者・体験談、ほか

 別居中のご夫婦が、ステップに見え、3回のプログラムに参加した後同居になりました。ご夫婦から手記を頂きましたので、妻・Aさんの手記を原文のままご紹介いたします。

結婚して11年、日常的ではないにしろ喧嘩をしたり、夫からのDVを受けていました。都度、夫は反省していましたが、ここ数か月、夫の態度はエスカレートし、話が通じなくなった事(すべて悪いのは、私であり、夫に非はない。という思考)、公共のDV相談で言われた「DVを見て育った子は、脳が傷ついてDVを繰り返す大人になる」という一言が家を出る大きなきっかけとなりました。

三歳の子供と共に、実家に身を寄せ、複数の公共機関にも相談をしましたが、「DVは治らない。」「今度、家に戻ったら、もっと酷くなる。経済DVが始まる。」「もしも治るとしたら奇跡だ。」「状況が許すのであれば、離婚を勧める。」等のアドバイスばかりでした。
私自身、「子供に将来、夫と同じ道を歩ませたくない。離婚しかない。」という気持ちで一杯でした。

家に戻って欲しい夫と、離婚したい私。お互いの気持ちが平行線を辿る中で、夫から「更生プログラムへ通う。」との連絡がありました。当時、離婚の意思が固かったので、「通うのは、いいと思う。あなたの人生にプラスになるはずだから。」という思いしかありませんでした。そんな中で、私の気持ちに変化をもたらしたのは、夫から送られてきたステップさんの毎日新聞の記事「SOS・なくせストーカー:再被害防ぐ更生プログラム 加害者8割、脱DV 暴力容認の価値観変える」というものでした。

もし、本当に夫が真剣に取り組んで治るのだとしたら…今、すぐに離婚という判断をするのは、子供にとって、私達家族にとっていい判断と言えるのだろうか、と考えるようになりました。
ただ、8割が治ると言っても、ただ単に暴力を振るわないというのでは、意味がない。“治る”の定義はいったいどういうことか、また、治らない2割の人はなぜ、治らないのか、治ったと言われる人は、本当に定着するのか…という疑問をステップさんに電話して尋ねました。
すると、考え方自体を変える事(選択理論の考え方)や、取組み等について丁寧に教えて頂きました。と同時に、同じようなプログラムを行っている他の団体にも「プログラムに参加することでDVは治るのか?」と質問をしてみましたが、具体的に数値を持って、結果を語って下さったのはステップさんだけでした。

夫のこれまでにない真剣な様子、また、加害者を非難するのではなく、改善に向けて前向きなステップさんの取り組みを一度信じてみよう。という思いに至りました。
同時に、いつの間にか「夫を思いやる、気遣う」ということから、「顔色を窺う」に変化してしまった私自身も変わる必要があると考えました。せっかく夫がいい方向に変わろうとしても、私自身が顔色を窺う事を止めない限り、また元に戻ってしまう。お互い対等にコミュニケーションを取れるようにならないと、夫婦としての関係性を健全に保てないと思ったからです。

先週カップル面談を受けました。その中で栗原先生に「あなたは夫のした事を許せますか?」と訊かれました。これまで私が受けた理不尽なDVを思い出すと、一生、許せないと思います。また、私だけでなく、DV被害者によく言われる「自分が(も)悪いから、こうなるんだ」と苦しんだり、周囲から理解を得られず苦しむといった経験は、忘れられないと思います。

しかし、夫が変わろうと真剣に取り組んでくれた事に心から感謝しています。また、夫自身が本来持っている良い面には変わりはないので、悪い事ではなく、お互いの為に、未来の為に、良い面に目を向けて行きたいです。

私が家を出てから1ヶ月半、そこから再度、同居をし始めて2週間、夫は本当に変わりました。無理をせず、彼自身の本来の良い面が全面に出ているといった印象です。
再同居を始めて、いざこざがなかった訳ではありません。しかし、以前とは違い、きちんとお互い向き合って話し合い、解決しています。

今回、私たち夫婦の事で、双方の親、私達の子供にも心配をかけました。あの時、あんな事があったけど、より幸せになれてよかったね。雨降って地、固まるだね。と安心してもらえるよう、新たな夫婦関係、家族関係を築いていきたいと思っています。そして、ゆくゆくは、子供が「お父さんとお母さんのような夫婦になりたい!」と思ってくれるような関係を築くことが、今の私の希望です。
                           妻・Aさん
by npo-step | 2015-05-15 18:04 |   参加者・体験談、ほか

 別居中のご夫婦が、ステップに見え、3回のプログラムに参加した後同居になりました。ご夫婦から手記を頂きましたので、夫・Mさんの手記を原文のままご紹介いたします。

いつものように仕事がそろそろ終わり、帰ろうと考えていた時間に妻から1通のメール。
「一緒にはいられません。しばらく(遠方の)実家に帰って頭を冷やします。」
このメールの数日前にも妻は近くの自分の実家に助けを求めて、3歳の小さい息子を連れて家を出ていったばかりだった。そしてこのメールの1週間後に妻から離婚の連絡が入った。

妻と結婚したのは10年以上前。振り返って、その結婚当初から自分はDVを行っていた。暴言は日常のように、少なからず暴力も行っていた。当時、自分の中でDVの「原因」としていたことは幾つかあるが、要因の一つは妻の片付けに関することであった。自分が期待する片付けが行えていないことに腹を立て、そしてDV行為に及んでいた。暴力の後はさすがに嫌な気持ちになり、自身のその行為に反省し、謝ることもあったが、妻が約束(※)を反故すると、妻のせいとして、DV行為を完全に止めるという考えに至るとはなかった。(※私の期待の押し付けにやむなく応じたもので、約束とは言えないと今は認識している)
3年前には子供も生まれ、それまでは耐えてくれていた妻も小さい息子の将来を考え、家を出て、私と別れようという決断に至ったのは当然の選択であった。

妻が家を出て数日間、自分のこれまでの言動を振り返った。前述の通り、反省をすることがあっても、DV行為を停止するには至っていない自分から、単純に妻に対してDVをしないと約束するだけでは妻自身が信じられないのはもちろん、自分自身としても根本の解決にならないだろうと考えた。そしてそのDV行為に手前にある「怒り」に目を向けた。短気な自分を変えるにはどうしたらいいのか、と考えた時、以前、情報番組で見た「怒りのコントロール」をビジネスとして行っている企業のことを思い出した。

ネットで検索したところ、その企業の紹介するコントロールのページで、「そもそも怒るのは他人のせいという考え方に問題がある」といった考え方が、自分の中で大きく考え方を変えるきっかけとなった。怒りは他人のせいではなく、自分のせいである、つまり自分で怒りはコントロールできる。むしろ怒りを表面に出すということは他人に自分自身をコントロールされている、という考えは、自分にとっては好ましいことではなく、そこから怒らない方法を選択することを意識しようと自身の中で決意した。これは後に知ることとなるステップの選択理論の考え方であった。

このことに気付き、少し意識して実践すると、間もなく、腹を立つという気持ちが大きく変わった。子供じみた暴力的な行為や暴言なども頭に浮かぶことがなくなった。
また妻がいないことで身の回りのことはすべて自分がやる必要が出てきたことで、妻に対して期待していたことは、時として難しいこともあったのだ、と自覚できたとともに、妻の自分に対する深い配慮と愛情も知ることが出来た。

しかし自身では変わったと言っても、その言葉だけでは、本当に定着できるのか、長年耐えてきた妻にとってはすぐには信じることはできないだろう。妻や妻の両親に信じてもらう方法はないかを考え、そこから、DVの加害者更生プログラムに通うことを考えた。幾つか更生プログラムはあったが、「加害者は治らない」といった否定的なコメントが少なくない中、「8割がDVから更生」の記事のあったこちらのステップの存在が人生の崖っぷちにいた自分を救ってくれる大きなきっかけとなった。

妻から離婚の申し出があった後も何度も電話、メールでのお願いをし、ステップのホームページや8割更生の記事を掲載した毎日新聞の記事も送った。申し出のあった10日後には、直接、妻の実家も訪れ、妻の両親に謝罪した。義父からは、「もうわかった。自分を大事にするように。」と罪を憎んで人を憎まずと感じた言葉をかけていただき、信頼してくれていた人を裏切ったことを悔い、二度とその信頼を裏切ってはならないと胆に銘じた。同時に妻にも謝罪した。顔も見たくなかったはずだが、妻はそんな自分に勇気を振り絞ってあってくれた。その翌日は息子にも会うことを許してもらえた。

そして妻が実家に帰ってからおよそ1ヶ月半後、同居を再開している。私自身にとっては二人に会えない長い期間であったが、妻の気持ちを考えると非常に短い期間での再開である。一度は離婚を考えたことで、妻の両親も早々に環境を整え始めてくれていたこともあり、その両親の説得に相当の心労を加えてしまった中での再開である。妻が戻ろうと考えてくれたきっかけの一つは、息子のことであった。息子にとって、父親のいない環境はできれば避けるべき、DVを治そうとしている自分が本当に治るのなら、それに越したことはない、そのように考えてくれたおかげだった。また私自身の言動の変化(改善)にも気づいてくれ、そんな自分を受け入れてくれた。

とはいえ、実家に帰って1週間以上、憔悴しきっていて、食べ物もあまり喉に通らなかったというから、相当譲歩をしてもらったと痛感している。いくら私自身が変わっても、妻の歩みよりがなければ今のこの関係はありえない。今現在も自分の言動改革中であるが、先日、52回のプログラムを終えた方が仰っていたが、「他人では訓練にはならない」の言葉の通り、家族が傍にいて、自分を信頼してくれるおかげで、常に強い意識を持って取り組むことができている。妻には感謝の気持ちでいっぱいである。

DVとは、自分の思うとおりにならないと駄々をこねる幼児の気持ちを持ったまま、知識も経験もそして力も蓄えた、誤った考え方を選択し、誤った行動に移した大人の犯罪行為である。120%、200%、加害者である自分に非がある。被害者である妻には1%も誤りはない。40年以上も幼児だった自分は恥ずべき存在である。今は十分それが理解できているが、その考えを今後も実践し続けていくことで、家族に自身の罪を償っていく。                   夫・ Mさん
by npo-step | 2015-05-14 16:54 |   参加者・体験談、ほか

このHPを訪問された方へ

DV加害者更生プログラムに1年間、52週通い続けた方から次のような手記を頂きました。原文のまま紹介いたします。

   タイトル: このHPを訪問された方へ
 私はDV加害者です。精神的な暴力で妻を傷付け支配していました。
そんな私が妻に三行半を突きつけられ、妻の奨めでSTEPに通い始めたのは、ちょうど1年前の5月です。それから毎週休まず通うこと52回。学び、実践し、習慣付けることで大きく変わることができました。
その経験が皆さんのお役に立てればと思いこの文章を書いています。

 思い起こせば毎日毎日、あきもせずに怒っていました。職場では理想論/正論を掲げ怒鳴り散らし、家庭では、自分の思うようにならなければ怒鳴り散らし、自分の正当性をしつこく主張する。子供の時に受けた両親からの暴力、幼少時の傷つき体験が自身の性格形成に大きく影響したと理解しています。

 DV加害者更正プログラムは、グループワーク方式で行われ、大きく分けて「学び」と「振り返り」で構成されています。「学び」では、DVとは何か、DVのパートナへの影響、怒るメカニズム、怒らない考え方、良い人間関係を形成する為の習慣等を様々な角度から繰り返し学びます。
「振り返り」では、成功/失敗体験、気付き、悩み、相談事をシェアします。「学び」「振り返り」でグループメンバーから良い影響を受け、メンバーの変化に触発され、自身も努力し変化していきました。

生まれて三十数年、私の性格の変化に一番驚いているのは自分自身です。今では、ほとんど怒りません。親子3人、本当に幸せな家庭になりました。

 「他人」は変えられません。変えられるのは、「自分自身」だけ、皆さんの努力で大きく変わることができます。
最後に、意外かも知れませんが、笑顔の絶えないグループワークだったりします。一歩踏み出す勇気を持って下さい。
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by npo-step | 2015-05-13 23:33 |   参加者・体験談、ほか

Stepさんに出逢って

ステップには、夫婦関係で悩んでおられる方々が相談に見えます。
ステップでは1年かけて関係を修復する働きを行ってますが、1回の面談で全く変わったご夫婦がおられました。1か月後ご夫婦と再会、満面の笑顔を見た時、変わったのは本物だと確信できました。奥様から手記を頂きましたので紹介いたします。

Stepさんに出逢って
主人とは結婚してから9年目、お付き合いから入れると17年になる夫婦です。
結婚前も後も1人目を妊娠するまでは普通のカップルがするような普通のケンカはあるものの仲の良い夫婦でした。

 妊娠してから、私も思わしくない体調や初めての事だらけに戸惑う事もしばしば、少しずつそれまでの夫婦の形が変わって来たのはこの辺りからだと思います。
 主人の思い通りにならないとイライラスイッチがONになり、そうなると別人のように豹変し何をしても何を話しても負の連鎖は止まらず、数々の私の言動、存在をも否定するような言葉を浴びせられ終息するには私が黙り、ビクビクしながら冷静になってくれるのを待つのみでした。

そしてその繰り返しの生活が何年も過ぎ、長女が4歳になり主人の言っている事も聞いて分かるようになってきました。それでも主人は家にいれば何かのきっかけでイライラスイッチONになり、夫の機嫌に家族が左右され家庭の歯車が完全に壊れかけていました。
そして、些細なケンカからの発展で娘の前で「お前は本当に最低な母親だな‼︎」と罵声を浴びせられたのを機に2人の子供を連れ私が家を出ました。 その時に娘に「お母さん大丈夫?もうそんなにケンカして一緒にいなくて良いよ」と言われたのもあり、このままだと娘達の精神面や将来にも悪影響を及ぼしてしまうと考え、主人にもこのまま別居、後に離婚も視野にという意思を手紙で伝えました。

そんな時にStepさんの存在を知り、最後のよりどころとして予約をしたのが出逢いの始まりでした。
主人には考え直してというようなメールももらっていたので2人での話し合いは無理という意思を伝え、Stepさんの住所と時間だけを告げて来るか来ないかの意志は委ねる形を取りました。当日、最寄り駅で主人から「着いたよ」という着信を取った時は何かが変わるかもしれないという希望で涙が出る程嬉しかったのを覚えています。

⚪️1回目の面談で
カップル面談でまず5つの基本的欲求に私たち夫婦を当てはめてみると見事に一致している部分が一つも無い事が分かりました。
この時にお互いに大事にしている物の優先順位が全く違う人間同士であるのが理解出来ました。今までずっと私が抱えて悩んできた夫への不信、モヤモヤしていた気持ちがこの時既に晴れ晴れしていました。こういう事だったんだ、と笑顔になりました。
価値観を変えよう、変えて‼︎ではなく、寄り添おう、理解しよう、の気持ちになるだけで2人の関係性は変わるんですよ、との先生の言葉が私達の今後を明るく照らし大きく導いて下さいました。
実際今まで夫婦関係で悩み読んだ文書や占いなど…色々手をつけました。どれも解決の糸口になるものは一つもありませんでした。
そんな私でもたった1回の面談で、夫への不満、不信、失いかけてた絆さえも払拭する事が出来ました。

⚪️その後の私たち
面談を終え、正直2人きりになり何を言われるか心配で不安にもなりました。仕事柄もあり、外面は良いので中では笑顔の主人でもドアを閉めた途端「何なの⁈」と怒られるのでなないか、そんな心配を一蹴するかのように主人から「話せてスッキリした?」と笑顔で話しかけて来てくれました。
主人が変わった、いや私がずっと一緒にいたいと思ってた頃の主人に戻ったと思った瞬間でした。そして、自分の悪かった所全てを受け入れてくれていました。帰り道、受講して同じ想いでいる事も解りました。

すぐに別居も解消し、元の日常に戻りましたがこの1ヶ月ケンカもなく穏やかな楽しいと思える日常です。以前のように主人の機嫌を常に伺い、ビクビクし、何をしてもケンカにしかならなかったのがもう嘘みたいにありません。
何より行く以前は目を合わす事も無くいつも視線は下向きで暗いイライラオーラを纏っていた主人が、あの日以来イライラが無く笑顔で気持ちが軽いし楽しいよ、と言っている主人が大きな変化で驚いています。

⚪️悩んでる方へ
最初に1人ではなく勇気を出してカップル面談にして私は良かったと思います
2人で同じ時間、内容を共有し、話し聞き進めて行く事でお互いがお互いに言えなかった部分も分かったし、それだけでも大きな前進なのに、更に奥深い所にある大事にしている本質という部分をお互いが分かり合え尊重する事が出来たのが目から鱗が落ちたという事になったのだと思います。

それまで「何でこんな人と一緒になってしまったんだろ…」とまで自分を責めていましたが、栗原先生に出逢えた今では「この主人と結婚して本当に良かった」と心から思える事に感謝しております。
そして、何より当日来てくれた主人にも感謝の気持ちを伝えたいです。
悩みを抱えてる時は本当に辛いですが、少しの勇気と一歩で大きな明るい未来になれると身を持って経験出来て今では良かったと思っています。
                        E.S
by npo-step | 2015-05-03 07:26 |   参加者・体験談、ほか

ステップのDV加害者更生プログラムに参加して3か月の方から寄稿が有りました。本人から掲載許可を頂きましたので、原文のまま掲載いたします。

今日は土曜日です。
ステップの受講日でした。
横浜市内にあるDV更生プログラムを行っている所です。

こちらに通うようになって少しづつですが、自分の気持ちというか考え方が変わって来ています。
何が変わったかというと、怒る事が少なくなり、最近では怒らなくなっています。
怒るというよりも不機嫌になる事が少なくなりました。

ステップで教えて頂いた事の中に選択理論があります。
選択理論とは「全ては自分が選択して行動をしている」という事です。

そうなんです、怒る事も怒らない事も自分で選択をしているのだと教えて頂きました。
生活をする中に選択理論を取り入れて怒らない選択する事で、穏やかに過ごせる事に最近になって気付きました。
たとえ自分の意見や考え方と違う事を言われたりしても、アドバイスされていると受け取ることにより、怒る必要が無くなってしまうのです。

今更ですが、家族や周りの人達、仕事関係で良い選択理論が出来ていれば、もっと楽で気持ち良く過ごす事が出来ていたのかなと後悔をしています。
これまで自分と関わってきた家族や周りの人達に対して申し訳ない事を選択していた事を謝りたいです。
くだらない自分の気持ちで暴言暴力を行っていた事、大変申し訳ありませんでした。
                               K・Y
by npo-step | 2015-03-11 22:19 |   参加者・体験談、ほか