1年の振り返り(妻の立場より)

ステップのプログラムに参加されていたSさん(3月31日・体験談掲載)に終了を認めた妻から「良い夫婦関係、家族関係を再構築する事ができております」と記した後に、この一年を振り返って、妻の立場として感じた事をまとめた書面をを頂きました。掲載の承諾を頂きましたので原文のままご紹介します。

3/26をもちまして、夫のステップでの受講を終了とさせて頂きました。
大変お世話になりました。
夫がステップで学んだ事を、夫婦で共有し、よりよい夫婦関係を構築することに努めた一年でした。

夫が改善する姿を見守る中で、私自身、変化と思うところがありました。
あくまで、私見ですが、妻側の視点として、何か少しでもお役に立てる事があればと思い、メールを送らせて頂きました。

お伝えしたいことは、2点あります。
「変化を遂げようと努力している夫へ伝えたい妻の気持ち」ならびに
「夫と再構築を決断した妻へ」です。

まず、「変化を遂げようと努力している夫へ伝えたい妻の気持ち」ですが、
現在、ステップには、DVと向き合い家族関係を再構築しようと、学んでいらっしゃる方が多く通われていると思います。
そんな方々に、忘れないで欲しいのは、妻も努力しつづけているという点です。
学びが進む中で、自己と向き合い、改善が進んでくると「自分はこんなに頑張っている」「最近、妻が攻撃的」等の意見が出ていたと伺いました。
もちろん、妻に対し、卑屈になることも、妻の顔色を必要以上に伺う必要はありません。
しかし、妻は、「DVに耐える→離婚を決意→夫を再度、信頼する決断→夫婦関係の再構築に向けて」とめまぐるしい程、気持ちの変化を辿っています。文字にするとたった一行ですが、妻の心的負担は、想像以上だと思って頂きたいです。
私自身、頑張っている夫の気持ちを最優先に考え、理性で物事を判断するよう努めました。しかし、DV被害者からの回復期において、夫に対し、自分でも抑えられない程、イライラしたり、攻撃的な気分に悩まされる時期がありました。
「妻が攻撃的」との意見が出るということは、多くの妻たちに同様の傾向がみられるのかもしれません。そんな時は、ステップで学んでいる事を思い出し、冷静に対応し、妻と話をする場を設けてください。ぶつかることもあると思いますが、お互いの意見を対等に出し合えることが、妻の回復、夫婦関係の改善の近道だと考えます。

次に、「夫と再構築を決断した妻へ」です。
色々な心情、事情を鑑みた上で、再構築を選択されたと思います。私もその一人です。夫を信じると決断したのであれば、二人でやり遂げる覚悟をもって臨んで頂ければと思います。強い言い方になってしまいますが、変化しようと頑張る夫を支え、自身の気持ちも整理するのは、そう簡単ではないと思います。少なくとも、私には簡単な事ではありませんでした。時には、せっかくよくなってきていたのに、またか…と思ってしまう場面もあるかもしれません。また、夫に対し、イライラが止まらなくなる事もあるでしょう。
しかし、そんな時こそ、ステップに通う事を選択し、変わろうと努力している夫を信じて下さい。そして、夫とたくさん話をしてください。

私も、思うところがあってもなかなか夫に言い出せずにいた時期があります。
そんな時に、救いとなったのが「夫婦での振り返り」です。
我が家では、週に1度、夫婦で振り返りを行ってきました。夫に言いたい事があっても、その場で言えないとき、「今度の振り返りで話そう」と思うことで、自身の気持ちを抑え込まず、貯めこまず、また、時間をあける事で、冷静に伝える事ができたと思っています。
この振り返りについては、我が家では今後も継続して行っていく予定です。

また、ご自身の選択が正しいのか、迷う時があるかもしれません。そんな時は、一人で抱え込まずに、栗原先生始め、ステップの皆様にご相談されることをお勧めします。普段、ステップで学んでいる夫の状況等を、客観的に意見して頂ける事で、気持ちが軽くなるかもしれません。
辛い時、迷うときは客観的な視点に戻る事を、私はお勧めしたいと思います。

ステップで学ばせて頂いた事に感謝しています。栗原先生始め、ステップの皆様に心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

一年前のどん底の状況、気持ちを考えると、今がうそのようです。
今後も、私達夫婦が、家族が幸せでいられるよう、夫との対話を大切にしていきたいと思います。
                              Sさんの妻より
by npo-step | 2016-04-05 20:49 |   参加者・体験談、ほか